激辛料理(カプサイシン)とお肌について

「食欲の秋」も真っ最中。食いしん坊の私は「今日は何食べようか」と毎日が楽しくて、昼休みのお店選びに頭を悩ませています。お肉、お魚、めん類、パスタ、旬の野菜、スイーツ・・・どれもおいし過ぎます。そんな私に同意してくださる方も多いと思いますが、お店選びに迷われる方の中には「激辛好き」「唐辛子の赤色に食欲が刺激される」という方も少なくないようです。でも、「辛いものは大好きだけど、肌に影響はないのかな」と不安に思われている方もいるのでは。そこで、今日は、激辛料理が肌に与える影響についてお話ししましょう。



まず、激辛料理の肌に対する影響の前に、そもそも辛いものは体にどんな影響を与えるのでしょうか。激辛の材料である唐辛子やコショウ、山椒などに含まれるカプサイシンという辛味成分の体への影響といってもいいでしょう。


◎血行促進による新陳代謝アップ

​​唐辛子やコショウ、山椒などはカプサイシンという辛味成分を含んでいます。体内にカプサイシンが入ると、血液によって全身に運ばれ、脳や脊髄などの中枢神経を刺激します。その刺激によりアドレナリンというホルモンが分泌されます。アドレナリンは、体脂肪の分解を促進するはたらきがあり、エネルギーの代謝を盛んにします。結果、効率良く脂肪を燃焼させます。また、カプサイシンがエネルギーの代謝を活発にさせることによって、体温が上昇し、発汗が促進されます。


◎コレステロール値を下げる効果

現代人は、不規則な食生活や運動不足、睡眠不足、過度な飲酒などが原因で、生活習慣病が引き起こされやすいと指摘されています。糖尿病をはじめとする生活習慣病は、コレステロール値や中性脂肪値が高くなる脂質異常が大きな原因だといわれています。

脂質の一種であるコレステロールは、細胞をつくる上で必要となる成分ですが、一方で油っこい食事などによってコレステロールを多く含む食品を摂り過ぎると、血液中のコレステロールが増加し、動脈硬化が進行します。そうなれば、心筋梗塞や脳梗塞など、命にかかわる病気につながりかねません。

カプサイシンは、コレステロール値の上昇を抑える効果があり、生活習慣病の予防に役立てることができるとされています。


◎冷え性改善

人の体は、一定の体温の中で様々な生体反応が行われることで体調が維持されています。体温を保つために、体の中心部の温度が35℃以下にならないように調整するはたらきがあります。たとえば、寒いと感じた時、冷えた部分の体温を上げるために血行を促進しようと体は反応しますが、血行が悪くなると、体温が戻りにくくなってしまいます。現代人は基礎体温が低い傾向にあり、とくに女性の7割は冷えを感じているといわれる一方で最近の特徴として、自分の体が冷えていることに気づいていない人が多いとも指摘されています。冷えた状態が続くと、体内の消化や吸収の力が低下するほか、腰痛、頭痛、めまい、などの症状を招くとされています。

カプサイシンには末梢血管の血流を改善し、体を温め、冷え性を改善する効果があります。


他にも、疲労回復や便秘の改善などの効果があげられており、激辛料理の材料に含まれるカプサイシンは健康に寄与する成分だといえます。



激辛(カプサイシン)は、上に述べたように体にいい影響を与える要素が多いのですが、注意しなければならない点もあります。

それはまず、「激辛オタク」といわれるほど、「辛くなければ満足できない」味覚になってしまうこと。料理が全て真っ赤になるほど唐辛子を入れないと満足できないという人がいますが、それは体のために避けるべきです。そのような味覚になってしまうのは、激辛料理を食べた後の何ともいえない達成感や爽快感のためだといわれています。辛い料理が好きな方の中には、このような達成感を味わうために、際限なくより辛い材料を求めてのめり込んでいく方もいるようです。これは、激辛料理によって快感や興奮を招いたり、痛みや疲れを感じ難くするホルモンが分泌されることが理由だとされています。


では、激辛料理の肌への悪影響はどのようなものが考えられるのでしょうか。

激辛がクセになると、どうしても食べ物の多くが辛いものになります。辛い食べ物を食べ過ぎると胃酸の分泌が増加して胃粘膜障害を起こし、胃炎や胃潰瘍の可能性が大きくなります。また、そうやって多く分泌された胃液が小腸に流れ込み、これによって小腸は荒れた状態になります。そうなれば消化吸収や自然治癒力などが低下し、たとえば、ニキビの出現につながるのです。


次に、激辛料理はどうしても「味がハッキリしたもの」が好まれる傾向にあり、そうすると、味付けはどうしても塩分や脂質の多いものになりがちです。脂質の摂り過ぎによる肌への悪影響については何度かここでもお話ししているように、乾燥や肌荒れの原因になります。また、塩分を摂り過ぎると、腎臓や膵臓に大きな負担をかけます。とくに腎臓は体内のナトリウムを排出するために働きすぎると機能が弱くなってしまいます。これらの機能が落ちれば、新陳代謝がスムーズにできなくなり、結果的に肌荒れやニキビが治りにくくなるのです。


また、私たちの身体には、水分を溜め込んで体内の塩分濃度を一定に保つ機能がありますが、塩分を過剰に摂ると肌の水分まで体内に奪われてしまいます。すると肌の水分量が減り、水分と油分のバランスが崩れるため乾燥や老化を招き、肌荒れ、シワ、ニキビができやすくなってしまいます。


要するに、激辛料理とくにその辛味材料であるカプサイシンは、人の体に多くのメリットをもたらしてくれるものです。ただし、それは「適量であれば」という条件がつきます。

辛いものは食欲を増進してくれますが、「適量」を守って健康とそして肌を守りましょう。


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