炭水化物はGi値を考慮して

秋も深まり、何をするのも気持ちがいい毎日です。そして、何より「食欲の秋」を実感します。出されていた緊急事態宣言も解除され、焼肉(と白ご飯)、パスタ、スイーツ、ラーメン・麺類などなどマスク会食を心がけながら、連日自分の食べっぷりにあきれています。その反面、体重計に乗るのが怖くて自己満足半分の筋トレやジョギングをやっている今日この頃です。


食欲が進む今の季節はとくに「ダイエットに取り組んでいる」というほどではないが、糖質や炭水化物の摂取にはある程度気を使っているという方も少なくないのでは。ちなみに、糖質と炭水化物は同じ意味で使われることがあるようですが、正確には同じものではありません。炭水化物の栄養素は、大きく「糖質」と「食物繊維」に分けられ、糖質は消化されてエネルギー源となります。一方、食物繊維は消化されないためエネルギー源とならず、血糖値も上げません。糖質は炭水化物の(大きな)一部ということになります。


話を戻しましょう。このページでも何回も取り上げましたが、糖質や炭水化物の摂り過ぎ(食べる量に比べて運動が足りていない)は、肌の大敵である「糖化」という生体反応を起こすことになります。糖化は、体の中で余分な糖がタンパク質や脂肪と結びついて細胞を劣化させる反応です。その過程でAGEs(Advanced Glycation End Products:糖化最終産物)という悪玉物質が連続して発生し、これが肌にも悪い影響を与えるのです。具体的にいうと、肌の中でコラーゲンなどのタンパク質が糖化すると構造が壊れて、皮膚が硬くなり弾力が失われてしまいます。さらに、AGEs(糖化最終産物)は褐色をしているので、その量が多くなると皮膚が黄色くくすんで見えてしまいます。糖化が招く悪影響は、一言でいうと肌のシミ・シワ・たるみ・くすみなど老化を早めるということです。



そこで今回は、肌に悪影響を与える糖質の摂取について、炭水化物の数値化(=血糖値の上昇度)を参考にすることをご紹介しましょう。やせるためだからといってご飯やパンなどの主食の量を減らす食生活は長続きしない人もいますし、極端に減らすと栄養バランスも悪くなります。上に述べたように、炭水化物は糖質を含んでいますが、同時に食物繊維も供給しているのですから。そこで、炭水化物を含む主な食品の脂肪を溜め込みやすい数値(血糖値の上がりやすさ)を覚えておいて、その数値の低いものを中心に摂るようにすれば、肌の健康を守る食生活にもアプローチできます。


炭水化物の脂肪化のレベルとも言えるその数値はGi値(Glycemic Index:グリセミック・インデックス)と呼ばれるもので、食後、血糖値の上昇度を示す指数のことをいいます。


食品ごとに数値は決まっており、この数値は簡単にいうと、その食品を食べた時に血糖値がどのくらい上がるかを、ブドウ糖を基準=100として数値で表したものです。

たとえば、同じ炭水化物でも白米と雑穀米では、血糖値に及ぼす影響が異なります。

Gi値が低い炭水化物ほど、消化吸収がゆるやかになるため、血糖値が上がりにくい=脂肪を溜め込みにくくなります。逆にGi値が高い炭水化物は、消化吸収が早いため、食べてもすぐにお腹が空きやすく、肥満に繋がりやすいことが指摘されています。


では、なぜ血糖値が上がると脂肪の蓄積を招くことになるのでしょうか。Gi値の高い食品を食べて急激に血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが多く分泌されます。このインスリンは「血糖値を下げる」という働きの他に「脂肪を作る・脂肪の分解を抑制する」という働きがあります。つまり、高Gi食品を摂取し、インスリンが多く分泌されると、脂肪の分解が抑制され、余分な脂肪が蓄積されることになるわけです。


脂肪の蓄積を避けるなら、Gi値60以下の食品を中心に摂取するようにしましょう。当然のことですが、Gi値が低いといっても、あくまで炭水化物なので食べ過ぎには要注意です。

なお、Gi値が70以上の食品を高Gi食品、Gi値56~59を中Gi食品、Gi値55以下を低Gi食品と分類するのが一般的とされています。先にも述べましたが、高Gi食品に比べて低Gi食品は、食後の血糖値の上昇が穏やかでインスリンの分泌が抑制されるため、脂肪の合成も抑制されると考えられています。

【Gi値の低い炭水化物の例;参照 厚労省Gi値一覧】

春雨 ➡️ 32

全粒粉ライ麦パン➡️41

おかゆ(玄米)➡️47

ハトムギ(生)➡️49

全粒粉パン ➡️ 50

スパゲッティ(全粒粉)➡️ 50

玄米 ➡️56

おかゆ(精白米)➡️ 57

玄米(五分つき)➡️ 58

そば(生)➡️59



基本的に「精白されていないもの」はGi値が低いと覚えておいて大きな謝りはないでしょう。たとえば、白米>玄米、白パン>全粒粉パン、です。とりあえずGi値の低さは「白より茶色」というフレーズです。


ただ、Gi値について1点だけ留意しておきたいことがあります。Gi値とはごく簡単にいうと、炭水化物50gを含む食品を摂取したときの血糖値上昇の度合いを示した数値です。つまり、Gi値は「炭水化物50gを含む量を食べる」ということを大前提にした指標で、その食品に含まれる炭水化物の量を考慮していません。たとえば、Aの食品とBの食品のGi値を比べるとします。炭水化物50gを摂取するためにAという食品は100gの量を摂れば足りるが、Bという食品は炭水化物50gを摂取するのにBを300g摂る必要があるという想定です。Gi値そのものは、Aの100g、Bの300gという全体量を無視しています。当該食品に占める炭水化物の割合(量)はGi値と無関係なのです。


最近はこの点を考慮して、炭水化物の量的なファクターを加味することにより、GL値(Glycemic Load:グリセミックロード)という実感しやすい指標が考案されていますが、このお話はまた次の機会に。


「食欲の秋」ですが、炭水化物の摂り過ぎによる「糖化」を招かないようGi値に注意した食生活を送ることも肌コンディションを守ることにつながります。


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