肌の構造についての基礎知識

毎回肌トラブルやケアについてお話ししていますが、なぜそうなるのか、どうしてそれが必要なのかなどについて、肌そのものの「構造」を知っておく方がより理解が進むのではないでしょうか。今回は簡単ではありますが、肌の構造についてのお話しです。


ヒトの肌は、3つの層に分かれています。空気に触れる上から表皮・真皮・皮下組織の3つの層です。

「表皮」:外側から角質層・顆粒層(かりゅうそう)・有棘層(ゆうきょくそう)・基底層の4つに分かれています。4つ合わせても厚さは0,1mm〜0,3mm程度です。

角質層は外界からの化学物質や細菌などの侵入を防ぎ、体内の水分が体外へ逃げるのを防いでいます。その厚さは平均0,02mmで、どんなに浸透力をアピールした美容液や化粧水でもこの角質層までしか浸透できません。ということは、角質層のはたらきを維持・サポートするためにすべての基礎化粧品は存在するともいえますね。



次に、顆粒層は、その名が示すように「ケラトヒアリン」という顆粒が入ってきた紫外線を吸収する役割を果たしています。


また、有棘層は表皮の中で最も厚い層で、8~10層あります。有棘層にはリンパが流れており、知覚神経も通っています。また、有棘層には強力な免疫細胞である「ランゲルハンス細胞」が網目のように存在しており、体内の異物を察知すると体外に排出する機能があります。また、ランゲルハンス細胞には鎮静化酵素があり、外的刺激を受けると肌を鎮静化し炎症を抑制する役割を担っています。


一番下層にある基底層は、真皮の毛細血管から酸素や栄養素を補給しています。

基底層にある基底細胞の細胞分裂が進むことにより新しい皮膚を生成し、それが有棘層→顆粒層→角質層へと押し出されていきます。ターンオーバーというのはこのサイクルのことで、正常なサイクルは4週間、28日周期です。


「真皮」:は厚さ約1.8mm程度の組織で膠原繊維(cなど)を多く含み、肌のハリや潤い、弾力などを保っています。



「皮下組織」:は真皮と筋肉・骨格との間にあり、大部分は皮下脂肪といわれる脂肪組織で占められていて、外部からの衝撃を和らげる、体温を維持する。血管や神経を保護するなどの役割があります。


こうして見てくると、ヒトの肌はそれぞれの部位が重要な役割を果たしていることがわかります。これらのどこかのバランスが崩れたり具合が悪くなると肌のトラブルになって表れることになります。その原因は、体の内側と外側のそれぞれで起こる可能性があります。体の内側では、たとえば加齢・寝不足・運動不足・ストレス・食生活の偏りなど、体の外側では紫外線・花粉・エアコンによる乾燥や室外との温度差などがあげられます。


このような原因によって、肌のターンオーバーが乱れたりバリア機能が低下するなどのトラブルが引き起こされます。最初の方でお話しした角質層で起こるわけですが、ターンオーバーが遅くなると古い角質が長く残り、老廃物や皮脂がたまりやすく水分を保つ機能が弱くなります。逆に、ターンオーバーが速くなると未熟な細胞が表面に出てきて外側からの刺激でダメージを受けやすくなってしまいます。また、バリア機能が低下すると、外部からの刺激に対する抵抗が弱くなり乾燥や炎症が起こりやすくなります。美しい健康な肌のためには、体の内側と外側のそれぞれの原因に向き合うことが必要です。


最新記事

すべて表示